--- ご近所SNS構想_まとめ_20260108.md --- # 「ご近所SNS」構想まとめ(2026年1月8日時点) ## 1. プロジェクトの理念と目的 - **発端:** 海外SNSへの情報インフラ依存からの脱却と、デジタルデバイド(情報格差)の是正を目指す。 - **基本思想:** 本来はオープンで繋がったWebが理想だが、ITに不慣れな人も含め、誰もが安心して参加できる「**港(ベースキャンプ)**」のような場所をまず提供する。 - **目標:** 「港」は完全に閉鎖された空間(分断されたサービス)ではなく、将来的には「**フェデレーション(連合)**」技術を通じて、外の大きなWebの世界と繋がることを目指す。 ## 2. 全体アーキテクチャ - **ハイブリッドモデル:** 利用者の入口となる中央集権的な「**ポータルサイト**」と、各地域コミュニティが属する分散的な「**地域サーバー**」を組み合わせる。 - **ポータルサイト:** - SNS全体の「玄関」。災害時には全国の状況を示す情報ハブとなる。 - 「階層的アドレスシステム(例:神奈川県→横浜市→弘明寺町)」を採用し、利用者が自分の所属するサーバーを簡単に見つけられるようにする。これにより、同一地域でのサーバー乱立を防ぐ。 - 後述する「認証局」や「連携ブリッジ」の機能もこのポータルが担う。 - **地域サーバー:** - 技術基盤として、軽量でロール機能が強力な **Misskey** を採用。 - 各行政区分(町など)ごとに、一つのサーバーが対応する。 - **フェデレーション:** - Misskeyの「連合」機能を活用し、「美濃部丼」のような既存の地域SNS(Mastodonサーバー等)とも連携する。 - 「既存コミュニティを尊重し、共に大きな情報網を築く」という思想を体現する。 ## 3. ユーザー認証システム - **外部認証局モデル:** 本人確認を専門に行う独立した「**認証局**」を設立する。これにより、各サーバー管理者の負担を軽減し、確認の質を担保する。 - **技術基盤:** Web3の「**分散型ID(DID)**」と「**検証可能な資格情報(VC)**」を採用する。 - **認証フロー:** 1. **認証局**が、GPSや電話番号等を用いて利用者の本人確認(住所確認)を行う。 2. 確認が取れたら、認証局は利用者固有の「鍵(DID)」に対して、「〇〇町の住民である」ことを示す**デジタル証明書(VC)**を発行する。 3. 利用者は、その証明書をスマホの「ウォレット」アプリに保管する。 4. SNS利用時、利用者はこの証明書を提示することで、本人確認済みであることを証明する。 - **連携ブリッジ:** Misskeyが標準で対応していない認証方式(OIDC)を補うため、認証局とMisskeyサーバーの間を仲介する「**連携ブリッジ**」サービスを開発する。 ## 4. ユーザー機能と権限 - **ロールベースアクセス:** Misskeyの強力な「ロール」機能を活用し、利用者の権限を柔軟に管理する。 - **役割(ロール):** - **準会員:** 新規登録時のデフォルトロール。タイムラインの閲覧やリアクションは可能だが、投稿は不可。これにより、参加のハードルを下げる。 - **正会員:** 本人確認を完了した利用者。全機能が利用可能。 - **本人確認済みバッジ:** 「正会員」ロールを持つユーザーには、名前の横に認証済みを示すバッジが表示される。 - **証明書の有効期限:** - 発行されるデジタル証明書(VC)には**有効期限**を設定する(例:2年)。 - 利用者の状況に応じて、「デジタル相談員」が有効期限を柔軟に設定できる(例:短期滞在者は3ヶ月)。 ## 5. 主要機能とコンテンツ - **平常時のコア機能:** - デジタル**回覧板** - 地域のイベント告知、防犯・防災情報 - **緊急時のコア機能:** - ポータルサイトと地域サーバーが「**災害モード**」に切り替わる。 - タイムラインが整理され、特定のハッシュタグ(例: `#安否確認`, `#避難所`, `#物資要請`)を持つ投稿が優先的に表示される緊急時連絡網として機能する。 - **情報ハブ機能:** - 各地域サーバーの分かりやすい場所(ウィジェット等)に、管轄の公的機関(自治体など)が発信する防災情報SNS(主にTwitter)へのリンクを常設する。 ## 6. 人的サポート体制 - **デジタル相談員:** - ITに不慣れな利用者をサポートするための**専門職**(有償)として設置。ボランティアの善意に依存しない持続可能な体制を築く。 - 利用者の新規登録、本人確認プロセスの補助、証明書の有効期限の判断・設定など、システムと利用者を繋ぐ重要な役割を担う。 --- ご近所SNS_UX設計メモ_20260108_1500.md --- # 「ご近所SNS」UX設計と思考ログ(荒井さん編)- 2026年1月8日 15:00 ## 1. ペルソナ:荒井 智(あらい さとる)さん - 80歳男性。PCは使えず、スマホの操作も不慣れ。 - 小さい文字が見えにくく、新しいアプリへの関心も低い。 - まずは、この人物を「ご近所SNS」に安心して迎え入れるまでの物語を設計の出発点とする。 ## 2. オンボーディング(初期導入)戦略 ### 2.1. パイロットプログラムによる段階的導入 - いきなり大規模に展開するのではなく、まず「喫茶店」のような小規模な地域の交流拠点で、顔の見える関係の中からテスト運用を開始する(**原点**)。 - 最初のデジタル相談員は、プロジェクト発案者自身が務め、利用者の生の声を収集し、マニュアルやツールを改善する。 - 小さな成功モデルを確立した後、公民館での展開や、巡回訪問サービスを検討する。 ### 2.2. 人的サポートの重視 - 利用者の不安を取り除くため、「**デジタル相談員**」が全面的にサポートする。 - 公民館のような場所では、複数の町内会を担当する可能性がある。そのため、相談員ツールには住所から所属サーバーを検索する機能や、間違えた際のアカウント引越し機能が望ましい。 - 「民生委員」のように、公民館に来られない利用者宅への**巡回訪問**も、将来的な活動として視野に入れる。 ## 3. UX設計上の主要な決定事項 ### 3.1. アプリケーションの形式 - Android/iOSで個別のネイティブアプリを開発するのではなく、**PWA(プログレッシブ・ウェブ・アプリ)**を採用する。 - **理由:** - 単一のWebサイト開発で、両OSに対応可能。 - ホーム画面にアイコンを設置でき、アプリのように利用できる。 - App Storeの審査が不要で、迅速な公開・更新が可能。 ### 3.2. アクセシビリティ - **文字サイズ変更機能:** アプリ内の設定で、OSの設定とは独立して文字サイズを「小〜特大」まで簡単に変更できる機能を、目立つ場所に配置する。 ### 3.3. ログイン方法 - **パスワードレス認証:** 高齢者がパスワードを覚える負担をなくすため、パスワードを使わないログイン方式を採用する。 - **SMSマジックリンク:** ログインボタンを押すと、利用者のスマホのSMSに認証用の特別なリンクが届き、それを押すだけでログインが完了する。 ### 3.4. 表示名と匿名性・信頼性の両立 - **準会員(未認証):** - 登録は**ニックネームのみ**。本名は不要。 - 投稿はできず、閲覧・リアクションのみ可能。 - **正会員(認証済み):** - デジタル相談員による本人確認を経て、**本名を登録**。 - 投稿時の表示名は「本名」か「ニックネーム」か選択可能。 - プロフィール画面では、必ず「本名」と「認証済みバッジ」が表示され、会員間の信頼性を担保する。 ## 4. サポートツール ### 4.1. オンボーディング用チラシ - **両面印刷**で、対象読者を明確に分ける。 - **オモテ面(初心者向け):** - 「町内会のお知らせがスマホで見られます」といった、分かりやすい価値を大きな文字で提示。 - 「いらすとや」のような親しみやすいイラストを使用。 - 「設定は全部お手伝いします」と明記し、安心感を醸成する。 - **ウラ面(詳しい人・協力者向け):** - Q&A形式で、Misskeyベースであること、分散型ID(DID)の思想など、プロジェクトの背景や技術的な側面を説明する。 - 協力者(サーバー管理者、相談員)を募る呼びかけも記載する。 ### 4.2. デジタル相談員用ヒアリングシート - 単なるメモではなく、以下の3つの機能を持つ「対話ツール」として設計する。 1. **手順書(チェックリスト):** 同意書確認、文字サイズ設定など、案内中の作業の抜け漏れを防ぐ。 2. **利用者への控え:** 登録したニックネームやログイン方法などを書き込み、最後に利用者に渡す。名刺サイズなどで、いつでも見返せるようにする。 3. **フィードバックメモ:** 利用者がつまずいた点や質問を記録し、サービスの改善に繋げる。 ### 4.3. 相談員用ロール付与ツール - 相談員が利用者の権限(ロール)を変更するための、2種類のツールを用意する。 1. **個別対応ツール:** 利用者のプロフィール画面に「正会員にする」ボタンを設置し、直感的に操作できるようにする。 2. **一括対応ツール:** 複数人を同時に対応する場合のために、新規登録者一覧からチェックボックスで複数名を選択し、一括で権限を変更できるシンプルな管理ページを用意する。 --- ご近所SNS_チラシ案_20260108.md --- # ご近所SNS オンボーディング用チラシ(案) --- ## 【オモテ面】(初めての方向け) ### **タイトル(一番大きく、親しみやすいフォントで)** # 町内会のお知らせ、スマホやPCで見られます --- ### **イラスト** (ここに、おじいちゃん・おばあちゃんがスマートフォンを見て、にっこりしている「いらすとや」風のイラストを配置するイメージ) --- ### **このアプリでできること** - **(アイコン)回覧板がいつでも読めます** * もう、雨の中ポストまで見に行く必要はありません。 - **(アイコン)災害の時に情報が届きます** * 避難所の情報や、地域の助け合い情報があなたのスマホに届きます。 - **(アイコン)地域のイベントがわかります** * お祭りや、公民館の催し物など、町内の楽しいイベントを見逃しません。 --- ### **はじめかた** **ご安心ください!設定はすべてお手伝いします。** まずは、お近くの「デジタル相談員」か、〇〇喫茶のマスターにお気軽にお声がけください。 --- > (下部に小さく)詳しい仕組みや、運営に興味がある方は、ウラ面をご覧ください。 --- ## 【ウラ面】(詳しい仕組みを知りたい方・協力したい方向け) ### **ご近所SNSの仕組みについて(Q&A)** **Q1. これはどんな仕組みのサービスですか?** A. オープンソースの分散型SNS「Misskey」を基盤とした、地域コミュニティ専用のSNSです。各地域のサーバーが相互に連携(フェデレーション)することで、将来的には大きな情報ネットワークを形成することを目指しています。 **Q2. なぜ、このようなサービスが必要なのですか?** A. 特定の巨大企業が運営するSNSへの過度な依存から脱却し、デジタルに不慣れな方も含め、誰もが安心して利用できる公共的な地域の情報インフラを築くことを目的としています。厳格な本人確認(希望者のみ)により、安全なコミュニケーションの場を提供します。 **Q3. プライバシーは安全ですか?** A. Web3の分散型ID(DID)と検証可能な資格情報(VC)という技術を活用し、利用者が自身の情報を管理する「自己主権型アイデンティティ」の実現を目指しています。サービス側は、利用者の個人情報を最低限しか保持しない設計です。 **Q4. 私も何か協力できますか?** A. ありがとうございます。この活動は、多くの方の協力によって成り立ちます。サーバーの運営(技術者の方)、デジタル相談員としての活動(地域貢献に興味がある方)、その他、活動を広めるためのアイデアなど、少しでも興味をお持ちいただけましたら、ぜひお声がけください。一緒にこの活動を広げていきましょう。